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Angel Beats! 第十二話「Knockin' on heaven's door」 感想
2010年07月04日 (日) | 編集 |
死後の世界。

生前の後悔を拭いきれなかったものがこの世界に送られ、ここで前の人生に踏ん切りをつけて去っていく。
この世界に生み出された人達は、この世界の大部分を占める学校で学園生活をし、生前には送ることができなかった青春を味わい、報われた気持ちでこの世界を去る。
そういうサイクルが行われていたこの世界に、ある異変が起き始めました。

突如として出現した謎の影は、この世界に存在している人間を襲って喰らい、NPCというこの学園のシステムを構成している自我を持たない人に変えてしまいます。

その中で、音無やゆりは影に対抗しますが、まるで誰かが意図的に行っているかのように影が増殖を始め、現状維持でさえままならない状況に追い込まれます。
彼らは、この変わりゆく世界で何をし、何を考え、何を見出すのでしょうか。


そして、この世界の真相を知ったゆりは、どのような行動を起こすのでしょうか。






時は夕刻。校庭にうごめく無数の影達が溢れかえり、その校庭を見下ろしている一人の少女が立ち上がります。
背中に羽を生やした、まさに天使とも言うべき少女、奏が両手にハンドソニックを構えて、影達に向かって特攻しました。


それと同時に、音無と日向と直井は、奏が影と戦って時間を稼いでいる間に他のメンバーに会って話を聞くために、作戦本部である校長室を出ます。
しかし、校長室の前には既に人だかりができており、その中で一際目立つ彼女達が音無の前に現れます。




ひさ子さん、関根、入江のガルデモ面子です。
ていうかひさ子さん、相変わらず胸……いや、もう周知の事実ですが。
西日が射し込む廊下で、ガルデモメンバーの三人が音無に語り始めます。



「あたしたちはもう、いいっていうかね……」
「あんたの話を聞いて、納得しちゃったんだよ」
「踏ん切りがついたっていうかさ」
「……そういうグループだよ」



「言われなくても分かってたんだけどね……まぁ、ボーカルいなくなっちゃったし」
「岩沢さんとユイの代わりは、もういないんだよ」
「しっかし……ひどいボーカルだったなぁっ」
「毎日が文化祭みたいで、楽しかったなぁ……」



ああ……ついにこの時が来てしまったんですね。

ここでひさ子さんが言っている「ひどいボーカル」っていうのを聞いて、ユイが思い浮かんだのですが、これは恐らくユイと岩沢さんの二人の事を言っているんだと思います。
二人ともメンバーに断りも無く突然消えていってしまったからでしょうか、それともユイ同様に岩沢さんもひさ子さん達の手を煩わせるほどの唯我独尊っぷりだったのでしょうか。
でも、そんな二人だからこそひさ子さんと関根と入江の三人はついて来た、そんなことを思わせる一言ですね。

岩沢さんが真っ先にこの世界を去って、跡継ぎとして入ってきたユイもこの世界を去って……ついにこの三人もこの世界を去る時が来たんですね。
いささか唐突すぎる気もしますが、残り二話で、この先は戦闘シーンや真相を解明する展開になっていくので、このタイミングが正しいんでしょう。
いよいよガルデモ解散となると……やはり寂しいです。
でも、彼女達も別れを惜しむ気持ちもあるんでしょうけど、この世界で青春を送って、晴れやかな気持ちでこの世界を去れるのならば、それは喜ばしいことです。

しかし、彼女達はそうできても他の連中がそういくとは限りません。
それをひさ子さんが助言します。



「……でも、あたし達以外は大変だぜ」
「だろうな……」
「やるんなら、やりきってくれ。でないとあたしたち、あんたに説得されただけみたいになるじゃん」


「もし、ずっと続いてきたこの戦線が無くなっちまうんだったらさ、この世界は、あんたも含めてその意味を果たしたことになってさ、いい風になったんだなって思えるからさ。ただ一時、あたし達は、ありはしなかった青春をさ、ただ楽しんでたってことになれば、それだけで十分だなって……」
「……何言ってんだよ、わかんねーよっ」


「だよな……はははっ」


「ま、後の事は知らない。あたし達はもう行く、それだけ。じゃあな……新人っ」


「次もバンドやるよ!」



最後まで、かっこよかったですね……。
彼女達が生まれ変わって、いつかまたバンドを再結成する日が来るのを信じて待っています。
その時は、岩沢さんとひさ子さん、関根と入江の一期メンバーの四人にユイも加わって、五人でガルデモを結成するのでしょうね。









しかし、その余韻を感じる暇もなく、突如として影が音無達を襲います。
廊下を飛び出して校庭に出ると、やはりそこには無数の影達が溢れかえっており、音無と日向と直井の三人を囲います。
周りにNPCの姿は見えず、見渡す限り影しかいません。
呆気にとられているところで、影が飛び上がり音無達を襲います。万事休す、というところで、



「ふん……ゲスが」
「俺達のために戦ってくれるのかっ?」
「馬鹿なことを言うな! 俺が動くのは、ゆりっぺの助けになる時だけだ!」

野田ーーー!
なんという一途な男でしょう。ゆりももう少し野田の事を考えてあげればいいんですけどね。
我が道を突っ走るゆりを誰よりも慕っている野田は、もしゆりが外道な道に進んだとしても、どこまでもついていくんでしょうね。
序盤はヘタレキャラだったんですが……やはり野田は男の中の男です。もっと彼の活躍を見たかったですね。


野田の登場に気を取られている間に、今度は日向の背後から影が襲いかかります。
しかし、それはすんでの所で消滅。その影の先には大山の姿が。


「なんの取り柄もない僕だけど、ここで活躍できたら神様もびっくり仰天かなって!」

アニメから入った人には、ただ大山が活躍しているくらいにしか見えないんでしょうが、Track ZEROから入っている人(もしくは既読の人)は、大山成長したなぁー……って感慨にふけるシーンですね。
最初は日向やゆりの後ろで慌てふためいてるような彼でしたが、戦線で色々な経験を積んで、大山も男らしくなりましたね。
そういう成長の過程を描いているのも、やはりAngel Beats!のいい所でしょう。


そして、大山の流れに続いて藤巻も登場です。


「俺も忘れてもらっちゃ困るぜ……このままいなくなっても誰も気付かなそうだからなぁっ!」

藤巻……確かに、忘れ去られている部分もありましたが、まさか自分で言うとは……。
これを書いていた麻枝氏も自覚していたんでしょうね。
というより、G'sマガジンで初めてキャラクター発表された時(Track ZERO連載前)は、野田と藤巻のキャラが被ってるなんて一部で言われていましたが、まさかここまで差がつくとは……。
野田以外にも、TKはもう例外として松下五段は立ち絵だけでも存在感があるのに加え、徐々にキャラ立てされていきましたし、松下五段と同様に高松も筋肉キャラや徐々にアホキャラが露呈されていきました。
そして先ほど言ったとおり大山も成長していい具合に出番を持っていきますし、もしかしたら、SSS男メンバーの中で一番藤巻が影が薄いのではないでしょうか。
あの竹山くんでさえ、奏の部屋のPCを物色したり岩沢さんの成仏回で活躍しやがったりしていたのに、藤巻はこれと言っていいほど見せ場がなかったような気がします。
唯一あるとすれば、ひさ子さんとやった麻雀シーンでしょうか。藤巻はよくひさ子さんと麻雀をやるようですが、負かされているようですね。
そういう設定があるのなら、もっと生かして欲しかったです。
ほら、藤巻だけでなくひさ子さんも出番が増えるし……ていうか、もうひさ子さんの出番が増えればそれでいいです!(笑)


そんな藤巻の最後かもしれない決めシーンも、Angel Beats!の登場キャラの中で一番イケてる(死語?)謎だらけのあの男に持っていかれてしまいます。


「Knockin' on heaven's door...」

TK降臨! やはり来ると思っていました。
ついにタイトルをつぶやくまでになりましたね。もう今回のタイトルはTKのためにつけられたと言っても過言ではないようです。
しかしTKも相変わらずかっこいいです。彼の過去が明かされる日はくるのでしょうか……?
いや、多分こないでしょうね。純粋に尺の問題といえばそれまでですが、やはり謎のままにしておくからこそTKという男が立つんですから。
TK……ますます謎だらけな男だぜ……。


これで役者がそろったかと思いきや、まだ一人忘れてはならない男がいます。
前々回の十話で山籠もりに行っている事を知らされて以来、まさかこのまま戻ってこないのではないかと思わせますが、その彼は仲間のピンチに駆けつけて颯爽と現れました。
そうです。戦線メンバーの中で一番男気があって、それでいて優しい大男。その彼がついに帰って来ましたが……、


「なんだ、この世界は……何が起きたっていうんだ!」

ていうかお前に何が起きたんだよ……。と的確にツッコミを入れる日向。
これには誰もが度肝を抜かれました。そうです。彼はあの松下五段です。
どうやら山籠もりで食べ物が少なく、激やせしてしまったようです。まさに別人のようですね。


「激やせしたな……身体、大丈夫か?」
「おう、むしろキレがいい。もしかしたら今なら、百人組み手もいけるかもしれねぇぜ!」

なんかキャラも若干変わってますし……。
しかも影を素手で倒してます。戦闘能力も格段に上がっているようです。
今の彼なら、赤目天使ちゃんだって押さえ込まずに対等に戦えるんじゃないでしょうか。むしろ倒せそうです。


音無、日向、直井の三人に、野田と大山と藤巻、それにTKと松下五段(覚醒ver)が加わり最強のパーティが完成しました。
この八人なら向かうところ敵なしですね。なんとも頼もしい限りです。
そして音無は、七人の仲間を携えて最後の戦いに挑みます。


「よし……突破するぞ!」



その後、音無達は校庭を突破し、第一連絡橋という校庭と大食堂を繋ぐ橋まで進みますが、そこにも影がうじゃうじゃとわき出てきます。
橋の前後だけでなく、下へと続く階段にも影が溢れており、もはや逃げ場もありません。
最強の八人といっても、さすがにこの数では骨が折れます。
苦戦するメンバーですが、そこに最強の仲間が助太刀に入ります。


「百人だ……百人、戦力が増えたと思え」
「え……」
「分からないのか? お前の意志は引き継ぐ……行け!」

ついに戦線最強と謳われた椎名さんが現れました。
まさに彼女の言うとおり、百人の軍勢が加勢に来たようなものです。
野田よりも強く、奏と対等に渡り合えるほどの力を持つ椎名さんが行けと言うのですから、もう迷うことはありませんね。
音無は、日向を連れてその場を離れます。もちろん音無の行くところに直井ありです。彼も持ち場を離れて音無の後を追います。





その頃、ゆりはというと、前回一人で戦う事を決めてみんなと別れ、手がかりを求めて単身でギルドへと潜入中です。
前回、パソコン室の地下通路がギルドへと繋がっており、そこに影を操っている黒幕がいると予測してゆりはギルドへ潜入しましたが、一応はゆり達SSSのアジトです。
そのアジトなのですが、二話ではトラップ攻めに会い、八話では赤目天使の猛攻を受けたということで、ギルドにはいい思い出がありません。ゆりの気が引けるのも分かる気がします。
トラップ攻め、赤目天使の猛攻ときて、今回は影の襲来です。ですが、殺されてもまた生き返れる前回とは違い、今回は影に飲まれたら魂を奪われてしまうので復活不能のまさに命がけのオペレーションです。

そしてギルドの狭い通路にも、案の定影が現れてゆりを襲います。
ハンドガンで応戦するゆりですが、数の多さに圧倒されてなかなか先へと進むことができません。
そこへ、ギルドの長であるチャーが現れます。
チャーは、ゆりにマシンガン(?)を渡し、岩にもたれかかりながらゆりに語りかけます。


「……戦いが終わるのか」
「ええ、終わるわ」
「そうか……なら俺達も解散だ。お前達が戦うからこそ、頑張ってこれたんだからな」
「今までありがとう。あなたがいなければ、何も始まっていなかったわ」
「いや、一人の馬鹿がいただけだ……じゃあな」


ついに、戦線の四人目のメンバーであるチャーも消えてしまいました。
武器を渡してくれたのはいいのですが、せめて最後は戦って欲しかったんですけどね……それは野暮というものでしょうか。
つくづく、このアニメは女が強い傾向があるなぁ、と思わされますね。バトル物で、男の登場人物の方が多いくらいなのに……。



チャーから武器を受け取って、ゆりはギルドの奥へと進んでいきますが、目的地はまだ先なのか、それとも行き過ぎたのかは分かりませんが、オールドギルドまでたどり着きました。
周りに影がいない事を確認して、ゆりは一息入れようと腰を落ち着かせます。
ゆりは一人で感慨に浸り、奏の事を思い返します。
奏の事をもっと早く気付いてあげられればよかった、奏ともっと仲良くなれたと思い、ゆりは後悔します。。
それと同時に頭に浮かぶのは、大事な妹達と戦線メンバー達の姿。



いやぁ、三枚目の集合絵を見ているだけで涙が出そうですね。
ガルデモメンバーをみんなで囲んでいるという構図になっており、ガルデモメンバーの中にはもちろん岩沢さんもいます。
岩沢さんだけでなく、同じくこの世界から消えたユイも日向に抱きついて仲良くしており、NPC化した高松もいて、音無の隣にはちゃっかり直井もいます。
まさにSSS全員が妹達と同じくらい大事な仲間だということを思っている、ゆりの心情が現れるシーンですよね。
ちゃんと消えたメンバーの事も覚えている……まさにゆりはリーダーの鏡です。

しかし、気がついてふと顔を上げると、すでにゆりの周りは大量の影に囲まれており、ゆりの休息を邪魔するかのように襲いかかってきます。
ゆりは溜め込んだ何かをぶつけるように影にむかってマシンガンを連射します。
それでも後ろがおろそかになっており、ゆりの背後から影が襲いかかりました。






気がつくと、ゆりは教室にいて、一般生徒達と同じ制服を着て授業を受けていました。
端から見れば普通の授業風景ですが、その中にはゆりが混じっており、普通ならば他の生徒が異様なふるまいを見せるのでしょうが、そこはこの世界のシステム通り、先生も生徒達もゆりがそこにいるのが当たり前のように振る舞います。

ていうか、一般生徒の服を着たゆりはTrack ZERO以来ですね。いつもがあの制服だからでしょうか、やはり新鮮な感じがします。
そして冒頭の授業風景ですが、そこでゆりは教師から「中村」と呼ばれました。
どうやらゆりの名字は中村というらしいですね。中村ゆり。
その彼女の名前にも、岩沢まさみと同様に元ネタがあるようで、それはGARNET CROWというバンドのボーカリストである中村由利さんのようです。
もう一人中村ゆりという在日韓国人の女優の方もいるのですが、GARNET CROWの中村由利さんも、Angel Beats!のゆり同様、愛称が「ゆりっぺ」のため、前者が元ネタと見て間違いないでしょう。
ていうかGARNET CROWってボクは曲を聴いた事はないんですけど、結構有名ですよねぇ……。
ガルデモのひさ子さんも、どうやら同じジャズマスター使いのNUMBER GIRLのギタリストである「田淵ひさ子」さんが元ネタのようですね。
麻枝氏の好みなのでしょうが、ひさ子さんはまだしも、ゆりの元ネタなんてモロじゃないですか。
本人に許可を取ったのかどうかは知りませんが、ここまであからさまにやってきて何も言われてないようなので、大丈夫なのでしょうね。

授業中に呆けていたゆりは、ノートを取ることも忘れて驚きの声を上げて教室にいる他の生徒達に笑われます。
その授業の後、トイレに籠もるゆり。



女の子が平然とトイレシーンを見せるもんじゃありません!
ですが、便器にふんぞり返っている格好がまさにゆりらしいです。




教室に戻ると、ある女生徒がゆりに声をかけます。
その女生徒は、前から友達だったかのような振る舞いでゆりをからかいます。もちろんゆりは彼女の事を知っているわけもなく、彼女に名前を尋ねます。
彼女は何を今更というように「ひとみ」だと名乗りました。
そしてゆりはひとみと恋愛についての話をして、からかいあいます。その光景は、まさにゆりがこの世界に来てから全く縁の無かった普通の学園生活です。
そんな一時の幸せの中をゆりは過ごします。


しかし、視界の端に見えた窓の外の光景に目をやって、それこそすぐ消えてしまいましたが、それでさっきまでの記憶を思い出したのでしょうか。
次の授業中に、教師に指されて教科書の音読を命じられ、ゆりは立ち上がります。
そして授業風景を見て、ゆりは呟きます。



「すごく幸せですね……。すごく幸せな風景、あたしには眩しすぎる。みんなこんな時間に生きてるんだ……いいですね、羨ましいです。ここから消えたら……やりなおせますかね。こんな当たり前の幸せをあたしは、受け入れられますかね……」

当たり前の、普通の日常。でもゆりにとってそれはとても幸せな光景で、とても輝かしいものでした。
生前に陰惨な人生を突きつけられて、それを悔やんでこの世界で反逆を起こすために戦線を作って、最前線でみんなを引っ張ってきた、理不尽なその世界に抗い続けてきたゆりが、誰よりも一番その幸せな学園生活を望んでいたのではないでしょうか。



「記憶も失って、性格も変わって……ならできますよね。でも、だったら生まれ変わるってなに? それはもう、あたしの人生じゃない……別の誰かの人生よ。人生はあたしにとって、たった一度のもの……それはここに、たったひとつしかない。これがあたしの人生。誰にも託せない、奪いもできない人生。押しつけることも、忘れることも、消すことも、踏みにじることも、笑い飛ばすことも、美化することも、何もできない。ありのままの、残酷で無比な、たった一度の人生を受け入れるしかないんですよ! 先生……分かりますか?」


「だからあたしは戦うんです。戦い続けるんです。だって……そんな人生、一生受け入れられないからっ!」


その言葉は、まるで自分に言い聞かせているようで、ゆりの決心の表れとともに、彼女を戦線結成当時から突き動かしていたものではないでしょうか。
たった一度の人生。それを捨て去って次の人生を始めるこの場所で、ゆりはそれを受け入れられないと行って叫びます。

しかし、そのゆりを拒むかのように、教室中に影が押し寄せて、それは波のように流れ込んできてゆりを飲み込みます。
影に飲まれそうになったゆりは、何者かの言葉を聞き、天に向かって必死に手を伸ばします。





誰かの手を掴んだ瞬間、そこは闇の中ではなく、もといたオールドギルドでした。
そこには音無と日向、それに直井と奏の姿がありました。ゆりの危機を感じて音無達はゆりの元へ駆けつけたようです。
影に喰われて、闇に飲み込まれそうになったゆりは音無達に助けられ、どうにか正気に戻ることができたようですが、


「とりあえず……服、整えたら?」

どうやったらこうなるんだ(笑)
ゆりの数少ないサービスシーンですね。二話のギルド降下作戦での「うぉ……なんでこいつ、こんないい匂いすんだよ……」以来でしょうか。
影との戦いで一人悶えて服がはだけたんでしょうね。そういうことにしておきましょう。



気を取り直して、ゆり達一行は再び階上へと上がり、先を目指します。
途中、影達が密集してあからさまに何かを守っている場所を発見しました。
しかし、その数は地上にいた影に匹敵するほどの量で、さらに狭いギルドの通路で倒すとなると、突破するのには爆撃機でも使わないと不可能な状態です。
そんな中、奏が立ち上がり単身で影の大群の中に特攻していきました。
まさに自殺行為。そう思われた矢先、


「あれの戦闘能力は爆撃機並か……」

奏が影の大群を中から一発で駆逐します。
それを見た直井が、某赤い彗星のように奏の戦闘能力の高さに驚きます。

道が開けて突破口ができたのですが、再び影が別の通路からわき始めます。
音無は、自分たちが食い止めるからと言って、ゆりだけを先に行かせました。
正直、奏だけで十分なのでは? と思いますが、そこはやはり音無が奏一人を置いていくのは忍びないということもあるのでしょうし、何よりこの先の展開を考えればゆり一人で行くのが正しいんでしょうね。

そしてゆりは影達が守っていた、恐らく黒幕がいるであろう場所にたどり着きます。
その扉には「第二コンピューター室」の文字が書かれており、明らかに隠すつもりなどなく、誰かがたどり着くのを待っていたかのようです。
ゆりはその扉を押し開けて中に入ります。すると、そこには複数回に分けて盗み出されたであろう無数のパソコンとディスプレイが壁一面にぶら下げられていました。
その中に一人、余裕の表情を見せて鎮座する一人の男子生徒の姿がありました。



「よくたどり着けましたね」

ついに黒幕出現でしょうか。今まで出てこなかった事とゆりの反応からして、やはり彼はSSSメンバーではない外部の人間のようです。
むしろ人間かどうかすらもわからないのですが……。

そしてこの男子生徒ですが、なんと声優さんは「石田彰」さんです。
直接的な会話はありませんでしたが、直井役の「緒方恵美」さんに続き、またしてもエヴァ声優の登場です。
二人のエヴァ声優が出演しているなんて……ええい、このアニメの声優陣は化け物か!


その男子生徒と、ゆりが対話をし、それによって影のことや、この世界の一部の仕組みが明らかになります。

このギルド内にある第二コンピューター室で影を操作していた男子生徒は、どうやらゆり達のような魂を持った人間ではなく、プログラミングによって動いている存在らしいです。
ですので、自分の意見を押しつけることもせず、自分の分からない事は答えられない様子。
その彼を作成した人物は、ゆり達と同じ人間なのですが、どうやら遠い昔の人間のようで、ゆりがこの世界に来るずっと前に存在していて、影発生のプログラミングを行ったようです。
部屋中にあるディスプレイを見ると、そこにはANGEL PLAYERが表示されており、影発生のプログラムも、恐らくこの男自身もANGEL PLAYERによって作られて活動をしているようです。
ゆりがそのANGEL PLAYERが何なのかを問いますが、この世界のルールに従って、この世界の物質を作成したり改変ができるソフトだと男は答えます。
NPCを影に改変していたあたり、NPC自体もこの世界の物質であると同時に、プログラムで動いているんでしょう。むしろNPCだけではなく、一話で銃器によって破壊された学校の施設や壁が自然に元通りになった描写がありましたが、あれも(自然に直るようになっているのか、奏が直したのかは分かりませんが)この世界の物質全てがプログラムでできていることの証明でしょうね。
それを意図的に行えるようにしたソフトウェアがANGEL PLAYERのようです。これは、ゆり達が土塊から武器を製造していたことと同じ原理で行われているらしく、ただ単に奏やANGEL PLAYERの開発者がデジタルで、SSSのギルドがアナログだっただけのようです。
しかし、奏がANGEL PLAYERで開発したスキルを自分に実装しているところを見ると、どうやらANGEL PLAYERはNPCや物だけでなく、人間そのものにも適用できるようですね。間接的ではありますが、高松が影に飲まれてNPCにされたのも、結局は魂を持っていたとしても、人間もNPCもプログラムそのもの(もしくはそれが適用する物体)で構成されているんでしょう。その理由から、人間とNPCの違いは中身だけであることが分かります。
そこでふと思ったのですが、ゆり達人間は死んでも数分から数時間の間に生き返ることができますが、それではNPCはどうなのか。ゆり達はNPCに手をかけたことが無いのでNPCが重傷を負ったり死に至るほどのダメージを受けたら、人間のようにまた復活するのかどうかは分かりません。
しかし、その問題も上記で書いた通り、NPCも人間も、中身が違うだけで身体のつくりは一緒だと考えられるので、恐らく復活するのでしょう。まぁ、NPCの目の前で別のNPCが殺されたら、傍観しているNPC達がどう反応を起こすかは分かりませんけどね。もしかしたら、まるで何事も無かったかのようにスルーするのかもしれません。あくまで世界の循環を保つ一システムでしかないようなので。

ゆりは話を進めて、その男に「何が起きたら影を発生させるプログラミングが発動するのか」を聞きますが、その男はプログラミングの内容は把握していないようです。
あくまで彼は、その発生条件に達したら自動的に行動を開始するだけの実行プログラムのようですね。
なのでゆりは、質問を変えます。「その男にとって、世界で何が起きたのか」と。
その質問に対して、



「世界に……愛が芽生えました」


と意味不明な回答をよこします。普通の人間だったら冗談半分や相手を混乱させるためにはぐらかしたと取ることもできるのですが、相手はただの実行プログラムなので、そういう感情は持ち合わせていないようです。
男は話を続けます。この卒業していくべき死後の世界で愛が芽生えてはいけない、と。
なるほど、確かに死ぬことも老いることもなく、永遠に物事が変わる事なく時間が流れているこの世界で、愛が芽生えたら永遠の楽園になってしまいます。
この永遠の楽園になることは、既に前の話で予兆が現れていましたね。七話での釣りの後、奏が敵では無くなった時に、大山や他のメンバーはもちろん、音無までもがこの永遠と続く世界で安住を感じていました。その後に分身の赤目天使が出てきたから再び一悶着ありましたが、あそこで分身が出てこなければ、あのまま奏とSSSメンバーが和解して、この世界は永遠の楽園になっていたでしょう。

しかし、その状況を良しと思わなかったのが、その影発生のプログラムを作り出した開発者です。ここは過去を清算して、新たな人生へと出発していく卒業の場所なのだから、永遠に居続けて、なおかつそこで幸せを感じてはいけない、とそう考えたのでしょう。
そして影発生プログラムの開発者と同じ考えを持ったのが、他でもない音無です。彼も、自分が報われていた事とその感情を思い出して、他のメンバー達にも同じ安らぎの思いを与えて、この世界を卒業して次の人生へと歩んでいって欲しい、とそう願いました。
影発生プログラムの開発者と音無では、その考えに至った経緯と思想は違うのでしょうが、行き着く所は同じです。過去に囚われてこの世界に居続ける事が正しいことではないということを二人は悟っていたのです。しかし、行動は真逆に食い違ったようですが。

話を戻しまして、影が発生するプログラムが発動する条件は、どうやら愛が芽生えるというもののようですが、その愛が芽生えるとは具体的にどういう状況なのかを、男は説明します。
誰かのために生きて、報われた人生を送ったものが記憶喪失で迷い込んでくることが稀にあるとのこと。
その時に、バグが発生するとのことで、そのバグのことを男は愛と比喩しているのでしょう。
つまりは、そのバグが発生した時に、この影発生のプログラムが起動するようになっているということでしょうか。

上記で言われた、「誰かのために生きて、報われた人生を送ったものが記憶喪失で迷い込んでくる」というのは、誰もが察している通り、音無の事でしょう。
それがバグなのですから、今回このプログラムが再起動した原因は音無がこの世界に迷い込んだ事によるものと考えたほうが合点がいくでしょうね。
そしてそのバグが起こることは”稀”にあるとのことなので、報われた人生を送ってきたのにバグで迷い込んできてしまったものは音無が最初ではないことが分かりますね。

ゆりはその事を踏まえて結論づけます。音無と同じように記憶喪失でこの世界に迷い込んできて、そのバグの事に気付き修正を施したのが、ANGEL PLAYERの制作者であると。
そしてその制作者は、ANGEL PLAYERと同時に、バグを修正するために影というプログラムを発生させて人間をNPC化してしまう「リセット」のプログラムを組んだのです。

つまりは、ANGEL PLAYERの制作者=影発生のプログラム制作者であり、音無と同じようにバグでこの世界に迷い込んできたものだということですね。


では、そのANGEL PLAYER制作者はプログラムを作った後、どうなってしまったのでしょうか。今現在、プログラムに任せている所を見ると今はこの世界にはいないようですが、制作者は満足して消えたのでしょうか?
しかし、そういうわけではないようですね。というもの、男は、制作者は自分のプログラムによってNPC化されてしまっているという事実を告げます。
ミイラ取りがミイラになるとでも言ったものでしょうか。
ですが、それには事情があるようで、その制作者は昔、愛を知りこの世界を去っていった一人の女性を待ち続けていたのですが、その時間があまりに長すぎたため正気を保つことができなくなり、自らをNPC化するプログラムを組んで、NPCになってしまったとのこと。
そしてその男は、自分と同じ事が起こらないようにこのNPC化するプログラムを世界に適用させたらしいです。


その開発者が正しかったのかどうか……それは誰かが決める事ができるのか、と言われても簡単に決められることではありません。
しかし、そのプログラムの中枢にいるゆりだけは、それを決める事ができると、男はいいます。
この世界をプログラムで改変して、場合によってはこの世界を永遠の楽園に変えることもできる。言い換えれば、この世界を牛耳る神になることだってできるのです。

それを聞いたゆりは、思案します。もしこのプログラムがあれば天使だって倒すことができるし、世界を好きなように操る事ができる。
誰もゆりに逆らうことができず、ゆりの思うままにこの世界を牛耳ることができる。
自らが神になれる。その事実を実感して、ゆりは不敵に笑い出します。




ゆりっぺさん……顔がやばいです。
某死神ノートの主人公のように、やはり自らが神になれるとなると人間いかれるものなのでしょうか。

しかし、ゆりは神になるというその行為を否定します。
なぜなら、もう奏に悪いこともできないし、なによりゆり自身がここまできた理由は「みんなを守るため」だからだと言います。
ゆりは全てのシステムをシャットダウンしろと命じますが、男はもっとよく考えて決めた方がいいのではないか、それこそ時間は無限にあるのだからと諭します。
それを聞いたゆりは、



「あのね……教えてあげる。人間というものは……たったの十分だって、我慢してくれないものなのよ!」


手持ちの銃を乱射して、部屋中のパソコンを破壊していきます。
ゆりの脳裏に浮かんだのは、やはり彼女の後悔の元である妹達のことでしょうか。三十分で全てを奪われたあの惨劇の事を……。




全てのパソコンを破壊した後、残骸に埋もれる部屋の中で一人座り込みます。
全てが終わったのと同時に、ゆりは自分を突き動かしていた感情が消えていくのを感じました。
彼女も、自ら生きる意味を見出して満足したのでしょうか。この世界から報われた気持ちで去っていくのでしょうか……。



「ありがとう。もう十分だよ」
「もうお姉ちゃんだけ苦しまなくていいよ」
「長い間、お疲れさま。お姉ちゃん」









何もかも終わって、ゆりは心の整理をつけてました。
その後、ゆりが目覚めたのは大きな蛍光灯がある天井の下。
そこはこの死後の世界の学園内にある保健室で、そのベッドの上でゆりは目覚めました。
そして、そのゆりの目覚めを待ちわびていたかのように、奏と音無と日向と直井の四人が傍らに立っていました。















さぁ、次回は最終回なのですが、実は既にAngel Beats!の放送終わってるんですよね……。
すでに一週間が経過したんでしょうか。Angel Beats!が無い金曜日はとても寂しいです。

まぁアニメは全地域(ですよね?)で放送終了となりましたが、最後の感想も書かせていただきたいと思います。


しかし、初見ではゆりっぺと男の対話を聞いて頭がこんがらがっていましたが、二度、三度と見て自分で感想を書いた事で、ある程度の謎は解けましたね。
それでも、この世界が存在している理由や創造主についての謎は明かされませんでしたが、それは恐らく誰も知らないことなのでしょう。
謎が解けたというよりは、この世界の仕組みが分かったといった方が正しいでしょうか。


さて、もう考察することも無くなりましたし、後一話ということで次に全精力を注ぎたいと思いますので、うだうだ書くのもやめたいと思います。
後一話、尽力して書きたいと思います!





最後に、今回のED絵について。
ついに全員集合verが出ましたね。岩沢さんやユイもちゃんといます……。
しかし松下五段はやせたままのようです。TKと同じポーズを取って決めています。まさに、リスペクトTKですね。
どうせなら高松も脱いでやればよかったのに……。
そしてなにより、奏の姿がない事は少し残念な気がします。やはりこの集合絵はゆりと一緒に戦ってきたSSSのみの集合絵ということなのでしょうか。
いつかはここに奏も一緒に並ぶ事を期待したいですね。

その時は当然、ゆりっぺと音無の間に……。



コメント
この記事へのコメント
乙ですー

13話もSSも頑張って!
2010/07/05(月) 18:41:52 | URL | 岩沢さんは俺の嫁 #-[ 編集]
>岩沢さんは俺の嫁 さん

ありがとうございます。感想は時期に更新しますが、SSの方は……気長にお待ち下さい。
話の流れは頭の中でだいたいできてるんですけど、いかんせん、書く時間があまりないもので……。

てなわけで、十三話感想執筆中です。
2010/07/05(月) 21:40:25 | URL | 一斗 #IfqwETBM[ 編集]
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天使ちゃんマジ神々しい。 音無の言葉に納得したガルデモメンバーは成仏することに。 「酷い歌だったなぁ」とユイにゃんに苦笑すると...
2010/07/05(月) 00:59:17 | シュガーライト
第12話『Knockin' on heaven's door』Angel Beats! 1 【完全生産限定版】 [Blu-ray]今回は・・・この世界のことが明らかに?
2010/07/05(月) 02:11:52 | ニコパクブログ7号館
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2010/07/05(月) 03:38:23 | ?Ĥ?Τ??????С?Τ
「私がここまでやってきたのは、 みんなを守るためなんだから!!」 突如現れた、第三勢力のものと思われる影。 その出現によって、SSS...
2010/07/05(月) 15:51:06 | ジャスタウェイの日記☆
なんていうかいろいろツッコミを入れたくなるなぁ…。 でもツッコミを入れたら負けのようなそんな気もするし…。 だけどやっぱりちょっとだ...
2010/07/05(月) 21:08:15 | 蒼碧白闇
愛を知り新しく歩き出した 守るべきものを知り強くなれた―ヒロインというよりは主人公だった感じ。
2010/07/05(月) 23:26:18 | 夜空一杯の星を集めて
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